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【徹底比較】コード生成AIツールおすすめ10選と選び方・活用ガイド
開発に役立つ生成AI
開発に役立つ生成AI 更新日 2025.02.07
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【徹底比較】コード生成AIツールおすすめ10選と選び方・活用ガイド

執筆: Qbook編集部

ライター

昨今、プログラミングにおいて「コード生成AI」が注目されています。

コード生成AIとは、自然言語での指示をAIに与えることでプログラムのコードを自動的に生成してくれるAIツールのことです。

この技術は業務においても活用が進んでおり、効率的なコード作成やリファクタリング、プログラミング学習など幅広い用途で活用されています。

本記事では、コード生成AIの初心者向けに基本的な情報をお伝えします。実際の業務やプログラミング学習に役立つ便利なコード生成AIを10つ紹介しますので、参考にしてみてください。

もくじ
  1. プログラミングに役立つコード生成AI おすすめ10選
    1. GitHub Copilot(無料/有料)
    2. Tabnine(無料/有料)
    3. Amazon CodeWhisperer(無料/有料)
    4. DeepCode AI(有料)
    5. IntelliCode(有料)
    6. Codeium(無料/有料)
    7. OpenAI Codex(有料)
    8. Code Llama(無料)
    9. Cursor(無料/有料)
    10. Google Colaboratory(無料)
  2. プログラミングに活用するコード生成AIの選び方
    1. 活用方法に合わせて選ぶ
    2. プログラミング言語で選ぶ
    3. 料金体系で選ぶ
    4. 使いやすさ・機能性で選ぶ
  3. コード生成AIを活用したプログラミングの基本的な流れ
    1. プロンプトの作成
    2. プロンプトの送信
    3. 生成されたコードの見直し・手直し
  4. コード生成AIをプログラミングに活用する際の注意点
    1. AIの生成物を過信しない
    2. 機密情報を安易に与えない
    3. 依存し過ぎない
  5. まとめ

1. プログラミングに役立つコード生成AI おすすめ10選

早速ですが、プログラミングに役立つコード生成AIを8つピックアップして紹介します。それぞれツールに応じた機能や特徴があるので、自分にあったツールを探してみてください。

ツール名 プラン 特徴
GitHub Copilot
(GitHub)
無料/有料 幅広いプログラミング言語のコード生成に対応
Tabnine
(Tabnine)
無料/有料 コード補完機能が優れている
Amazon CodeWhisperer
(AWS)
無料/有料 AWSとの連携機能が充実している。コードの脆弱性を検知して修正を提案してくれる。
DeepCode
(snyk)
有料 セキュリティ強化に焦点を当てており脆弱性を検知し修正を提案してくれる。
IntelliCode
(Microsoft)
有料 Microsoft社製の「Visual Studio」や「Visual Studio Code」で利用できる。
Codeium
(Codeium)
無料/有料 さまざまなコードエディタで使える。前後の流れに沿ったコードを提案できる。
OpenAI Codex
(OpenAI)
有料 自然言語の指示に沿ってコードを生成することができる。
Code Llama
(Meta)
無料 自然言語でのコード生成が可能。コード補完機能が搭載。
Corsor
(Cursor)
無料/有料 VSCodeをベースで作られているため、VSCodeからのインポートが可能。ChatGPTを搭載しているので、チャットへの質問もできる。
Google Colaboratory
(Google)
無料 自然言語でPythonのコード生成が可能。Googleアカウントさえあれば無料で使える。

1-1 GitHub Copilot(無料/有料)

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出典:GitHub Copilot

「GitHub Copilot」は、コード共有サービス「GitHub」で利用できるコード生成AIです。

GitHub上に存在する膨大なコードから知識を得ているため、幅広いプログラミング言語のコード生成に対応してくれます。また、人気のコードエディタ「Visual Studio Code」と連携すれば、プログラミング作業中にコードの提案を受けることが可能です。

なお、以前は有料版プランのみでしたが、2024年12月からは無料プランも提供を開始しました。

1-2 Tabnine(無料/有料)

image003.png

出典:Tabnine

「Tabnine」は、優れたコード補完機能を強みとするコード生成AIです。

プログラミング作業中、リアルタイムに高品質なコードを提案してくれます。

PythonやJavaなど、主要なプログラミング言語の多くに対応しています。ユーザーが入力したコードをAIの学習に使用しないと表明しており、情報漏えいなどの不安が少ないのも魅力です。

1-3 Amazon CodeWhisperer(無料/有料)

image005.png

出典:Amazon CodeWhisperer

「Amazon CodeWhisperer」は、人気のクラウドプラットフォーム「AWS」で提供されているコード生成AIです。

AWSとの連携機能が充実しており、別のAWSサービスとシームレスに連携できます。

また、セキュリティの視点でコードをチェックする機能があるのも魅力です。コードの脆弱性を検知すると、有用な修正案を提示してくれます。

1-4 DeepCode AI(有料)

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出典:DeepCode AI

「DeepCode AI」は、ソフトウェアのセキュリティ強化に焦点を当てたコード生成AIです。

膨大な学習データによりセキュリティリスクを熟知しているため、脆弱性を高精度に検出し、修正案を提示してくれます。

学習データをオープンソースプロジェクトのものに限定しているため、自分のコードをAI学習に用いられる心配が少ないのも魅力です。

1-5 IntelliCode(有料)

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出典:IntelliCode

「IntelliCode」は、Microsoft社製の「Visual Studio」や「Visual Studio Code」で利用できるコード生成AIです。

GitHub上の多くのコードから得た知識を活用することで、プログラミング作業中に高品質なコードを提案してくれます。

コードの前後関係を把握したうえで、流れに沿ったコードを提案できるのが特徴です。Visual StudioやVisual Studio Codeを使用している方は利用してみると良いでしょう。

1-6 Codeium(無料/有料)

image011.png

出典:Codeium

「Codeium」は、さまざまなコードエディタで使えるコード生成AIです。

主要なコードエディタに拡張機能をインストールして、コードの補完や最適化を行います。

コードの前後関係を把握でき、流れに沿ったコードを提案できるのも強みです。お使いのコードエディタに合った拡張機能をインストールしてみると良いでしょう。

1-7 OpenAI Codex(有料)

image013.png

出典:OpenAI Codex

「OpenAI Codex」は、OpenAI社が提供するコード生成に特化したAIモデルです。

テキスト生成AI「ChatGPT」の技術がベースとなっており、自然言葉の指示に対応できます。

前述のGitHub Copilotも、コード生成にはOpenAI Codexを採用しています。APIとして提供されており、好きなソフトウェアにコード生成機能を搭載することが可能です。

1-8 Code Llama(無料)

image015.png

出典:Code Llama

「Code Llama」は、Meta社が提供するコード生成に特化したAIモデルです。

自然言語でのコード生成に加え、コード補完機能も使えます。膨大なコードから学習しているため、幅広いプログラミング言語に対応しています。

また、オープンソースに近い形で公開されているため、独自のカスタマイズや統合がしやすいのも強みです。

1-9 Cursor(無料/有料)

CURSOR.png

出典:Cursor

「Cursor」はVSCodeをベースにしたAI搭載のコードエディタです。

そのため、VSCodeから拡張機能やテーマ、ショートカットキーなどをインポートすることができます。

また、ChatGPTが搭載されており、コードの自動生成だけでなく、自動デバッグやチャットへの質問なども行うことが可能です。

無料版と有料版がありますが、無料版でもコーディング機能を利用することは可能です。ただし、制限もあるので、本格的に導入する場合は有料版をおすすめします。

1-10 Google Colaboratory(無料)

Google Colab.png

出典:Google Colaboratory

「Google Colaboratory」はGoogle社が提供している、ブラウザからPythonを記述・実行することができるサービスです。

「Colab AI」という機能によって自然言語での簡単な指示だけでコード生成が可能です。また、自動補完機能やエラー説明機能なども利用することができます。

無料で利用できますが、Googleアカウントへの登録が必要です。

2.プログラミングに活用するコード生成AIの選び方

さまざまなコード生成AIがあり、どれを選べばよいか分からない方もいらっしゃるかと思います。
そこでこの章では、プログラミングに活用するコード生成AIの選び方を以下の4つに分けて解説します。

  • 活用方法に合わせて選ぶ
  • プログラミング言語で選ぶ
  • 料金体系で選ぶ
  • 使いやすさ・機能性で選ぶ

2-1 活用方法に合わせて選ぶ

ご自身の活用方法に合ったコード生成AIを選びましょう。特定の用途に特化したコード生成AIもあり、自分が求める活用方法に対応していないケースもあります。想定する活用方法に対応しているコード生成AIを選ぶことが大切です。

参考までに、コード生成AIの主な活用方法3つを下表にまとめました。

活用方法 概要
コードのたたき台作成 自然な言葉での指示に応じたコードを生成してくれる。生成されたコードを手直しすれば、効率的にコードを作成可能。
コードレビュー 作成したコードを与えることで、問題がないかをレビューしてくれる。
ドキュメント作成 作成したコードを与えることで、内容を説明してくれる。説明を活用することで、効率的なドキュメント作成が可能。

2-2 プログラミング言語で選ぶ

ご自身が普段使っているプログラミング言語に対応しているかを必ずチェックしましょう。

コード生成AIによって学習データが異なるため、対応している言語や得意な言語も変わってきます。対応していない言語に関する指示を送っても、高品質なコードは期待できません。

特にマイナーなプログラミング言語を使用している場合、適したコード生成AIが限定されやすいため慎重に選びましょう。

2-3 料金体系で選ぶ

コード生成AIの料金体系をチェックし、自分の予算に合っているか確かめましょう。

多くのツールは機能制限付きの無料プランを提供しています。高度な機能を利用したい場合、有料プランの価格とその価値を比較しましょう。

料金体系はサブスクリプション方式が多く、長期的に利用すると費用がかさむ場合があります。長期的に利用する場合は、コストパフォーマンスを考慮して選ぶのが望ましいでしょう。

2-4 使いやすさ・機能性で選ぶ

コード生成AIは、使いやすさ・機能性も加味して選びましょう。

直感的に操作できるか、自分に必要な機能が備わっているかをチェックすることが大切です。

無料トライアルを活用して複数のコード生成AIを比較し、実際に試用してみるのも良いでしょう。実際の使用感や機能性を比較することで、ご自身に合ったコード生成AIを探しやすくなります。

3.コード生成AIを活用したプログラミングの基本的な流れ

コード生成AIを活用したプログラミングの基本的な流れは、次の3ステップです。なお、コード生成AIの導入(アカウント作成など)は完了している前提としています。

  1. プロンプトの作成
  2. プロンプトの送信
  3. 生成されたコードの見直し・手直し

3-1 プロンプトの作成

まずは、コード生成AIでやりたいことを整理し、「プロンプト」を作成しましょう。プロンプトとは、生成AIに送る命令文のことです。

たとえばコードレビューを依頼したい場合は、設計情報やレビュー対象コード、レビューの観点などを整理します。以下はコードレビューのサンプルプロンプトです。「マークダウン記法」と呼ばれる記法を用い、各情報を構造化して盛り込んでいます。

## 命令
次のPythonコードをレビューし、問題点や改善点があれば指摘してください。また、推奨される修正案も提示してください。

## 設計情報
- 関数名:greet
- 引数:なし
- 戻り値:なし
- 処理内容:Hello, World!と出力する

## レビュー対象コード
```
def greet():
print("Hello, World!")

greet()
```

## レビューの観点
- 設計との整合性
- 可読性
- 保守性

プロンプトの作成方法の正解は一つではありませんが、必要な情報を漏れなく盛り込むことが大切です。

3-2 プロンプトの送信

次に、作成したプロンプトをコード生成AIに送信しましょう。

コード生成AIのプロンプト欄に作成したプロンプトを入力し、送信ボタンを押すのみでOKです。

コード生成AIは、指示内容を解釈したうえで、指示に合ったコードを生成してくれます。

3-3 生成されたコードの見直し・手直し

そして、生成されたコードの見直し・手直しを行いましょう。生成AIが生成したコードには、誤りが含まれるケースも少なくありません。

コードの品質を担保するために、人間の目視による見直しや手直しが不可欠です。問題があれば手直しを行い、コードを完成させましょう。

4. コード生成AIをプログラミングに活用する際の注意点

コード生成AIは便利ですが、トラブルを避けるために気を付けておきたい点もあります。コード生成AIをプログラミングに活用する際には、3つの注意点を把握しておきましょう。

  • AIの生成物を過信しない
  • 機密情報を安易に与えない
  • 依存し過ぎない

4-1 AIの生成物を過信しない

AIの生成物を過信するのはNGです。

コード生成AIに限らず、生成AIには「ハルシネーション」と呼ばれる、誤情報を生成してしまう事象が発生する可能性があります。コード生成AIの生成物が100%正しいと思い込んでいると、コードに含まれるバグを見逃してしまいます。

「誤りが含まれるかもしれない」という前提で必ず見直しを行いましょう。

4-2 機密情報を安易に与えない

機密情報をコード生成AIに与えることは避けましょう。

コード生成AIに提供した情報はサーバーに格納されるため、情報漏えいのリスクをはらんでいます。

万が一機密情報が別ユーザーの生成物に混入することがあれば、重大なセキュリティ事故となります。

コード生成AIの学習設定をオフにしたとしても、機密情報を不用意に渡すことは避けるべきです。

4-3 依存し過ぎない

コード生成AIに依存し過ぎるのは禁物です。

あれもこれもとコード生成AIに任せようとすると思考力が衰え、スキルアップの機会が奪われてしまいます。

コード生成AIは便利ですが、全てを任せるのは良くありません。自分だけで解決できる部分は自分で行うことが理想です。

AIを使うことで効率化できる部分と、自分で考えるべき部分をうまく使い分けましょう。

まとめ

コード生成AIとは、プログラムのコードを生成する能力を持つAI(人工知能)を搭載したツールです。

今回は以下の10つのツールを紹介しました。

ツール名 プラン 特徴
GitHub Copilot
(GitHub)
無料/有料 幅広いプログラミング言語のコード生成に対応
Tabnine
(Tabnine)
無料/有料 コード補完機能が優れている
Amazon CodeWhisperer
(AWS)
無料/有料 AWSとの連携機能が充実している。コードの脆弱性を検知して修正を提案してくれる。
DeepCode
(snyk)
有料 セキュリティ強化に焦点を当てており脆弱性を検知し修正を提案してくれる。
IntelliCode
(Microsoft)
有料 Microsoft社製の「Visual Studio」や「Visual Studio Code」で利用できる。
Codeium
(Codeium)
無料/有料 さまざまなコードエディタで使える。前後の流れに沿ったコードを提案できる。
OpenAI Codex
(OpenAI)
有料 自然言語の指示に沿ってコードを生成することができる。
Code Llama
(Meta)
無料 自然言語でのコード生成が可能。コード補完機能が搭載。
Corsor
(Cursor)
無料/有料 VSCodeをベースで作られているため、VSCodeからのインポートが可能。ChatGPTを搭載しているので、チャットへの質問もできる。
Google Colaboratory
(Google)
無料 自然言語でPythonのコード生成が可能。Googleアカウントさえあれば無料で使える。

それぞれに異なる特徴があるため、活用方法や言語、料金体系、使いやすさなどを加味して自分に合ったものを選びましょう。

コード生成AIを適切に取り入れることで、プログラミングの効率や正確性のアップにつながります。

自分に合ったコード生成AIを探す際には、今回の内容を参考にしてください。コード生成AIを活用し、プログラミングを加速させましょう。

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執筆: Qbook編集部

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バルテス株式会社 Qbook編集部。 ソフトウェアテストや品質向上に関する記事を執筆しています。