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ビジネス・日常におけるAI活用事例10選!導入の注意点も解説
開発に役立つ生成AI
開発に役立つ生成AI 更新日 2025.08.27
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ビジネス・日常におけるAI活用事例10選!導入の注意点も解説

執筆: Qbook編集部

ライター

昨今ではビジネスから日常生活まで、幅広いシーンでAI(人工知能)の活用が進んでいます。

しかし、AIの活用に関心はあっても「実際どのように使われているのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。

そこで本稿では、ビジネス・日常におけるAI活用事例を合計10点紹介します。AIを導入する際の注意点も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

もくじ
  1. ビジネスにおけるAI活用事例5選
    1. 製造業:AIによる品質検査
    2. 小売業:AIによる需要予測
    3. 医療業:AIによる画像診断
    4. 金融業:AIによる不正検知
    5. サービス業:AIによる自動対応
  2. 身近な所で見かけるAI活用事例5選
    1. ECサイトのおすすめ機能
    2. スマホの音声アシスタント機能
    3. お掃除ロボット
    4. 写真アプリの顔認識
    5. 生成AIツール
  3. AIを導入するにあたっての注意点
    1. 目的に合った製品やサービスを選ぶ
    2. AIもミスすることがある
  4. まとめ

1. ビジネスにおけるAI活用事例5選

ビジネスにおけるAIの活用は、さまざまな業界で進んでいます。まずは、業界別に代表的なAI導入事例を5つ見ていきます。

1-1. 製造業:AIによる品質検査

製造業では、AIを活用した工場の自動化(ファクトリーオートメーション)が進んでいます。

その中でも分かりやすい活用事例は、AIの「画像認識」を応用した品質検査の自動化です。具体例としては、AI外観検査システム「COSM AI VISION」が挙げられます。

COSM AI VISIONは、製品の外観や形状をカメラで撮影し、その画像をAIが分析することで、正常なパターンと異なる傷や欠陥などの異常を自動で検出します。この技術により、微細な異常も見逃さず、高精度な検査と作業の効率化を同時に実現できます。

1-2. 小売業:AIによる需要予測

小売業では、適切な商品を適切な量だけ供給する必要があるため、需要予測が重要です。

そこで、予測・分析能力の高いAIを活用した需要予測が広く取り入れられています。具体例としては、AI需要予測サービス「サキミル」が挙げられます。

サキミルは、過去の店舗実績や人流、気象情報といったデータを分析することで、商品の需要を日次単位で高精度に予測できます。AIの高度な予測・分析により在庫の適正化や廃棄ロスの削減につながり、販売戦略の最適化に大きく貢献します。

1-3. 医療業:AIによる画像診断

医療業界では、AIの画像認識技術を応用した画像診断の導入が進んでいます。AIはCTやMRIといった医用画像を分析し、異常パターンを高精度に検出可能です。

具体例としては、内視鏡画像診断支援ソフトウェア「gastroAI-model G」が挙げられます。

gastroAI-model Gは、内視鏡検査中の画像をAIがリアルタイムに解析し、結果をモニターに表示するものです。病変を検出するために膨大な学習経験を積んだAIによる診断支援は、医師の負担軽減と診断精度の向上に大きく貢献します。

1-4. 金融業:AIによる不正検知

日々膨大な取引データが発生する金融業界では、取引の信頼性確保が重要な課題です。そこで、導入が進んでいるのがAIによる不正検知システムです。

具体例としては、AI不正取引検知サービス「AIゼロフラウド」が挙げられます。

AIゼロフラウドは、取引履歴や利用傾向などをAIがリアルタイムに分析し、詐欺や不正の兆候を自動で検出するものです。金融犯罪対策センターが日々収集する犯罪パターン情報を活用することで、常に最新の不正手口に対応し、取引の信頼性を確保します。

1-5. サービス業:AIによる自動対応

サービス業では、顧客対応の迅速化と業務負担の軽減を図るべく、AIの「音声認識」や「自然言語処理」を応用した自動対応システムの導入が進んでいます。

自然言語処理とは、人間の言葉をAIが解析し、その意図や文脈を把握する技術です。具体例としては「AI電話サービス」が挙げられます。

AI電話サービスは、通話音声をテキスト情報に変換し、AIが内容を把握したうえで適切な返答音声を生成・応答するものです。人手をかけずに一定の電話対応を自動化できるため、営業時間外の問い合わせや定型的な対応業務の省力化に貢献します。

2. 身近な所で見かけるAI活用事例5選

AIはビジネスだけでなく、私たちの日常生活にも浸透していることをご存じでしょうか。ここでは、身近な所で見かけるAIの活用事例を5つ紹介します。

2-1. ECサイトのおすすめ機能

手軽にショッピングを楽しめるECサイトでも、AI技術は活用されています。

なかでも代表的なのが、ユーザーの行動データをAIにより分析し、個々に合わせた商品を表示する「おすすめ機能」です。具体例としては、Amazonのおすすめ機能が挙げられます。

Amazonでは、過去に閲覧した商品や購入履歴、似たユーザーの行動などを分析し、関連性の高い商品を表示します。こうした仕組みにより、ユーザーは自分の興味やニーズに合った商品を効率的に発見でき、ショッピング体験の向上につながっています。

2-2. スマホの音声アシスタント機能

多くのスマートフォンには、AIの音声認識と自然言語処理を応用した音声アシスタント機能が搭載されています。

これらは、ユーザーの音声をテキストに変換し、AIが指示内容を把握して対応した操作につなげる仕組みです。

具体例としては、iPhoneに搭載されている「Siri」が挙げられます。Siriを使えば、音声による指示だけで天気予報の確認やリマインダーの設定といった操作ができます。手を使わずに操作できるため、移動中や作業中の利便性向上につながります。

2-3. お掃除ロボット

家庭用のお掃除ロボットにも、AI技術が取り入れられています。主に活用されているのは、カメラやセンサーを用いた空間認識技術や画像認識技術です。

取得した情報から障害物の位置や部屋の構造などを把握し、最適な掃除ルートをAIが判断します。

具体例としては、「Roborock」シリーズの製品が挙げられます。Roborockは、センサーで部屋のレイアウトや障害物を検知しながら、AIが効率よく掃除ルートを決定します。忙しい家庭でも、手間をかけずに部屋をきれいに保てるのが大きな魅力です。

2-4. 写真アプリの顔認識

スマートフォンやクラウドサービスの写真アプリにも、AIの画像認識技術が応用されています。

なかでも主流なのが、写真内に写る人物の顔を検出し、誰が写っているかを識別する「顔認識」です。具体例としては「Googleフォト」が挙げられます。

Googleフォトでは、写っている人物の顔をAIが識別してグループ分けを行うため、特定の誰かが写った写真をすぐに検索できます。また、場所や被写体の特徴による分類も自動で行われるため、写真管理の手間を大幅に削減できます。

2-5. 生成AIツール

近年急速に普及しているのが、文章や画像などをAIが生み出す生成AIツールです。生成AIツールには、AIの自然言語処理が応用されています。

ユーザーが与えた指示文章(プロンプト)の内容をAIが把握し、指示に沿ったコンテンツを自動生成します。

具体例としては、テキスト生成AI「ChatGPT」が代表的です。ChatGPTは、文脈を読み取って自然な会話が行える強みがあります。利用のハードルが低いため、調べ物や文章作成、学習のサポートなど、日常生活でも幅広いシーンで役立ちます。

3. AIを導入するにあたっての注意点

AIの活用はビジネスや日常生活をより良く変える可能性を秘めているものの、導入には注意点もあります。AIを導入するにあたっての注意点2つを押さえておきましょう。

3-1. 目的に合った製品やサービスを選ぶ

AIを導入する背景には、何らかの明確な目的があるはずです。その目的をあらかじめ整理したうえで、実現につながる適切な製品やサービスを選定しましょう。

AIといっても、画像認識・自然言語処理・予測分析など、技術や用途はさまざまです。「解決したい課題」と「製品・サービスが得意とする処理」を照らし合わせ、最適なものを見極めることが大切です。

3-2. AIもミスすることがある

「AIを導入すれば完全にミスが無くなる」と思われがちですが、それは正しくありません。AIもミスすることがあるため、人間によるチェック体制が不可欠です。

たとえば生成AIツールでは、もっともらしい誤情報を生成する「ハルシネーション」が発生するケースも少なくありません。また、画像認識や音声認識などの一般的なAIでも、環境や学習データの偏りといった要因による誤判断や誤検出は考えられます。

このようなハルシネーション対策として、生成結果の人間による検証が不可欠です。AIの生成結果に疑問があれば、Web上で信頼できるWebサイトを参照して事実確認を行いましょう。

また、出典元を自動的に明示してくれるAIチャットサービス(PerplexityFeloなど)もあります。こうしたサービスを活用し、出典を確認することも有効です。

「AIは絶対に正しい」という先入観を捨て、最終的な判断や運用の責任は人間が担うという意識が大切です。

まとめ

今回は、ビジネスや日常生活におけるAIの活用事例を紹介しました。AIはすでに多様なシーンで活用されており、私たちの暮らしをより便利で快適なものに変えつつあります。

ただし導入にあたっては、目的に合った製品やサービスを選ぶこと、AIの誤判断に備えた人間によるチェック体制を整えることが大切です。AIの導入を検討している方は、ぜひ今回の内容を参考にしてください。

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執筆: Qbook編集部

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バルテス株式会社 Qbook編集部。 ソフトウェアテストや品質向上に関する記事を執筆しています。