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書評「スペースキーで見た目を整えるのはやめなさい ~8割の社会人が見落とす資料作成のキホン~」

四禮 静子(著), 技術評論社

ビジネス

概要

おそらくこの本のタイトルをご覧になって、ハッとされた方も多いのではないでしょうか。
本書の冒頭で、スペースキーで調整しているということはそれだけ多くのキーをたたいている、ということが述べられています。
本書では、皆さんが普段からよく使われているMicrosoft社のWordとExcelについて、資料作成という視点からデザイン調整、データの入力方法などを解説しています。
WordやExcelに慣れていない方は、基本的な使い方を身に付ける意味でも入門書として役立ちます。
またある程度使いこなせている方でも「なるほど」と納得させられる部分が多くあります。
そして最後には著者の実体験から、ビジネスで使用する資料のあり方についても述べられています。

本書の使い方

第1章:WordやExcelに慣れていない方はこちらから読み進めることをお勧めする。
第2章~第4章:内容をざっとご覧いただき、読者のニーズに合った部分から読むことをお勧めする

巻末 ショートカットキー一覧:経験者、未経験者問わずご覧になることをお勧めする。新たな発見が期待できる。

何を学べるか

第1章 「WordもExcelもなんとなく使えてるよ」をやめなさい
まずWordの「段落」の基本的な考え方を学ぶ。おそらく多くの方がぶつかる壁の一つだと思われるので、一読をお勧めする。また行頭が微妙にずれる原因と対応方法などについても解説されている。Excelに関してはセルの基本的な考え方について解説されている。WordとExcelの使い分けについても述べられており、経験者でも考えせられる内容となっている。

第2章 「キーボードを打つ速さに頼る」のをやめなさい
いきなり入力を始めるのではなく、用紙設定や余白の設定をするとこから解説が始まっている。
「タイピング速度を意識するより入力数自体を減らす」をテーマに、効率の良いショートカットや各アプリケーションが持っている自動補完機能などが解説されている。

第3章 「ちょっとくらい文字や図がズレてもいい」をやめなさい
Wordの最難関、「文字配置」について解説されている。苦労された経験がある方は是非ご一読を。
図の配置についても配置方法や画面上での揃え方などを学習することができる。

第4章 「自分だけが扱えればいい」をやめなさい
ファイルを共有することを前提に、変更履歴の使い方などを学ぶことができる。
Excelでは比較的ハードルの高いピポットテーブルの作成や使い方について解説されている。
ピポットテーブルの基本的な使い方を身に付けることができる。