概要
2009年に刊行された「いちばんやさしいソフトウェアテストの本」を改稿・改題したもの。文体はセミナーの実況中継のように生きいきしており、専門用語は可能な限り排され、それが必要な場合にも丁寧な解説が付されるなど、初めてソフトウェアテストを学ぶ方に寄り添った本書は、タイトルのとおり「この一冊でソフトウェアテストの基本がわかる!」ように工夫されている。
本書の使い方
各章ごとにアラカルト的な読み方をしても十分に役立つ本書ではあるが、
第1章~第5章までは一体のものとして通読することで、ソフトウェアテストの基本を体系的に学ぶことができる。章末には練習問題もあるので、実力の向上を確認できるだろう。
第6章は過去の事例や教訓が「先輩たちの勘所」として紹介されている。見識を広げたいとき、突破したい課題があるとき、読者の助けとなるだろう。
何を学べるか
第1章 ソフトウェアテストとは
ソフトウェアテストが必要とされている背景、テストエンジニアとして意識しておきたい観点について、具体例と共に紹介している。
第2章 開発の流れとテスト
ソフトウェアの開発工程の流れの中に、ソフトウェアテストはどのように位置づけられるのか解説している。
第3章 テストの流れとドキュメント
ソフトウェアテストの流れを、役割分担とドキュメントの双方から紹介している。
第4章 ソフトウェアテストとは開発における2種類のテスト
代表的なテスト技法であるホワイトボックステストとブラックボックステストについて紹介している。
第5章 ブラックボックステスト技法
ブラックボックステストについてさらに詳しく4つの代表的な技法について紹介している。加えて「組み合わせテスト」についても丁寧に解説している。
第6章 先輩たちの勘所
現役のソフトウェアテストエンジニアに取材した仕事の「勘所」をテストの段階ごとに紹介している。