書評「伝わる[図・グラフ・表]のデザインテクニック」

書評「伝わる[図・グラフ・表]のデザインテクニック」

北田 荘平, 渡邉 真洋, エムディエヌコーポレーション

カテゴリ:設計・開発

概要

Qbookでこちらの書評をご覧いただいている皆様の多くは、ソフトウェア開発やソフトウェアテストに関わっていらっしゃることでしょう。
書評を執筆している私もその一人で、特にテストの管理を担当することが多いです。
その中でも意外と仕事として多いのが、不具合の分析報告など、データをまとめて報告する作業です。
データの分析をするためにはまずはデータの取得が必要です。
加えて、集めたデータをどのような形で報告すべきはいつも悩むところです。
本書では報告の際に役立つ、グラフや表のデザインテクニックをわかりやすく説明しています。
また「ストーリー」として、伝えたいことを整理するためのポイントについて述べられています。
テストに関連した報告でもこの「ストーリー」は重要だと考えています。
皆さんが報告書を作成される際の一助になることは間違いないでしょう。

本書の使い方

全体として、大変わかりやすいデザインになっており、読みやすい内容となっています。

第1章:報告やプレゼンテーションの「ストーリー」について解説されているので、ベテランから若手まですべての方に一読をお勧めします。
第2章~第4章:GoodとBadで比較しながら、デザインについて解説されています。プレゼンテーションの資料を作成される方は、参考になる部分が多いでしょう。ポイントは、伝えたい「情報」とその「見せ方」について解説されている点です。伝えなくてはいけない情報が何かを踏まえたうえで、それを表現する図表やデザインなどが分かりやすく記載されています。

巻末 本書の内容に即したチェックリストが付いています。資料を作成する前にご覧いただくとよいでしょう。Test Firstの考え方ですね。

何を学べるか

第1章 ストーリー[構成・設計]
報告またはプレゼンテーションを行うにあたり、最初の思考プロセスについて学ぶことができる。報告やプレゼンには相手がいるので、その相手にどうやって自分が持つ情報を伝えるべきかが解説されている。

第2章 レイアウト[平面構成]
「そろえる」、「まとめる」、「メリハリをつける」、「ルール化する」の4つの観点から、データの整理の方法について解説されている。難しいデザインの話ではなく、資料作成の段階で関単に対応できるものがほとんどである。読めばすぐに資料の内容が改善されるであろう。

第3章 ビジュアル[図解]
表や図をどうやってわかりやすく表現するか、その手法について学ぶことができる。ソフトウェアテストやソフトウェア開発に携わっておられる方には、冒頭の表(マトリクス)の見せ方が参考になるのではないか。

第4章 データ[グラフ]
様々なグラフの表現方法について解説されている。棒グラフや折れ線グラフなど、普段からよく使うグラフの特徴などがわかりやすく記載されている。また上記以外のグラフも掲載されており、それぞれの特性を理解すれば新しい表現方法を増やすことも期待できる。