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書評「ソフトウェアプロセス改善と組織学習―CMMを毒にするか?薬にするか?」

大場 充 (著) , 松瀬 健司 (著) , 堀田 勝美 (著) , ソフトリサーチセンター

設計・開発

概要

ソフトウエア開発のプロセス改善モデルであるCMM(能力成熟度モデル)を中心に、その概論から実務上のポイントまでを、71項目の要点にまとめてコンパクトに、かつわかりやすく解説する。1項目当たり見開き2ページに、図表を添えて簡潔に説明しており、限られた時間で全体を概観できるよう工夫されている。

本書の使い方

企業の管理者、行政機関の担当者、ソフトウェア開発のプロジェクトリーダ、スタッフ部門でプロセス改善に取り組む技術者が、興味関心分野に応じて、辞書代わりに任意の場所から読むことができる。もちろん、通読すれば、理解が深まるよう構成されている。知識分野のカテゴリーとしては下記の通り。
第1章:ソフトウェアプロセス改善の概要を学ぶことができる
第2章:CMMの内容と技術的なポイントを学ぶことができる
第3章:プロセス改善の実践における注意点などを学ぶことができる

何を学べるか

第1章 ソフトウェア開発組織の組織学習と格付け
ソフトウェアプロセスの評価や改善の技術的な内容を、初学者が理解できるように解説する。 ソフトウェアプロセスモデル、プロセス改善と組織学習、プロセス改善の方法論、メトリクスとプロセスの計測、田口メソッド、プロセス評価と格付け、ISO9000シリーズ、CMMなど、29のテーマを解説する。

第2章 ソフトウェアプロセス評価と改善のモデル
CMMを中心に、ソフトウェアプロセス改善業務の具体的な内容を理解できるように解説する。 CMMの歴史、ISO/IEC15504、プロセス成熟度モデル、CMMIのプロセスエリアとCMMのキープロセスエリア、プロセス改善手法、プロセス評価手法、など22のテーマを解説する。

第3章 企業におけるソフトウェアプロセス改善活動入門
企業内でソフトウェアプロセス改善に取り組み、実践する際のポイントを解説する。 なぜ組織的プロセス改善活動なのか、いつどのようにプロセス改善活動を始めるか、プロセス改善チームの発足・活動・学習、CMMに使われることなくCMMを使え、定量化指標とプロセス成熟度の関係、効果的なプロセス改善のプロセス、プロセス改善活動が直面する問題、など20のテーマを解説する。