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テスト自動化は運用が9割 ~テスト自動化の成果を関係者と共有するために取るべきメトリクス~
第4回 テスト自動化は運用が9割
テスト自動化は運用が9割 2024.11.11
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テスト自動化は運用が9割 ~テスト自動化の成果を関係者と共有するために取るべきメトリクス~

執筆: 江村 禎昭

バルテス・ホールディングス株式会社 ソリューション事業推進部 首席研究員

テスト自動化は、正しく機能すると、テスト効率が改善して非常に効果のあるものになります。

ただし、その成果を関係者に可視化しておかないと、せっかく開発への効果を発揮しているのに認知されず、テスト自動化関係者の中での自己満足に終わりかねません。

そのため、テスト自動化に関する情報を集めて、関係者に合わせた適切な情報を適時提供することが求められます。

また、テスト自動化の構築初期時はコストメリットに関して意識しているため、効果有無を確認しているでしょう。

しかし運用フェーズに入ると、そのコスト意識が薄れてしまいがちです。継続的にコストを含めたテスト自動化の効果が発揮されているかを可視化することも、意味のある活動を続けていることを再認識するうえで重要です。

そこで第4回目となる今回は、テスト自動化の成果を関係者に可視化するための運用について解説していきます。

テスト自動化は運用が9割 の連載一覧

もくじ
  1. テスト自動化のレポートの重要性
  2. テスト自動化のメトリクス
    1. ROI(Return On Investment)
    2. 不具合数
    3. テスト自動化の品質
    4. テスト実行時間
  3. 取得する際のポイント
  4. まとめ

1.テスト自動化のレポートの重要性

テスト自動化の効果は、テスト自動化のメンバーだけではなく、関係者(マネージャ、プロダクトマネージャ、開発エンジニアなど)全員に共有し、テスト自動化の価値を認知できるような状態にしておくことが必要です。

なぜなら、この情報提供をすることで、関係者全員が「テスト自動化が継続的に開発の効率性などに効果を与えていること」を認識することができるからです。

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ただし、その人の役割によって見たい項目や情報の粒度は変わります。

例えば、エンジニアであればテスト自動化のカバレッジや実行速度、プロダクトマネージャーであればコストパフォーマンスです。

そのため、その人に合わせた情報を提供するダッシュボードがあると、関係者全員が気軽にテスト自動化の情報を得ることができます。

テスト自動化は運用が9割
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執筆: 江村 禎昭

バルテス・ホールディングス株式会社 ソリューション事業推進部 首席研究員

石川県金沢市生まれ。趣味は富士山登山、ほぼフルマラソン。20年以上インターネットサービス会社に勤め、アプリケーションエンジニア、プロダクトマネージャ、テストエンジニアと様々なロールを担当してきた。バルテス・ホールディングスに入社後、テスト自動化導入のコンサルティングや、テスト自動化ツールであるT-DASHの導入支援を担当する。Jasst Hokkaido, Tohoku, Tokyo 等で講演