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書評「定量的品質予測のススメ―ITシステム開発における品質予測の実践的アプローチ」

情報処理推進機構ソフトウェアエンジニアリングセンター (編集), オーム社

設計・開発

概要

大規模化するソフトウェア開発において、品質を効率的に確保するためには、テスト工程はもちろん、それ以前の要求分析や設計といった上流工程から品質を予測し、作り込むことが重要となる。品質予測の基本の考え方と、実際の活用事例をコンパクトにまとめた一冊。

本書の使い方

第1章~第2章:品質予測の全体像を学ぶことができる。すべての読者に通読を勧める。
第3章:品質予測の実際を事例から学ぶことができる。「要求分析・設計」「プロダクト」「プロジェクト」の3つの領域における品質予測を知ることができる。読者の興味に従って、好きな部分から読むことができる。

何を学べるか

第1章 本書を手にとられた方へ
本書の目的、内容構成、使い方を示す。 本書が扱うテーマは、ソフトウェア開発における「品質予測」である。ソフトウェアの品質を効率的に確保するためには、テスト工程以前の早い段階で品質を予測し、その都度作り込んでいく必要がある。 第2章では品質予測の基本の考え方を示す。第3章では品質予測の実例を示す。

第2章 品質予測の考え方
品質予測の枠組みを提示する。品質予測のための測定・分析のあるべき姿を俯瞰し、実際に測定することができる品質データと、そこにどのような分析手法があるかを解説する。品質予測に必要となる測定項目、運用モデル、分析手法などを説明する。

第3章 品質予測の実際
品質予測の実際について解説する。ソフトウェア開発の各工程で実際に行われている品質予測の活動を事例を交えて説明する。品質予測を「要求・設計における品質予測」「プロダクトの品質予測」「プロジェクトの品質予測」の3つに分け、それぞれ事例を交えて解説する。

ANNEX A ソフトウェア測定プロセス
ソフトウェア測定のプロセスモデルとして、ISO/IEC15939およびその日本語版であるJIS X0141を紹介する。

ANNEX B ソフトウェア信頼度成長モデル
ソフトウェア信頼度成長モデル(SRGM)について、最近の研究動向も含めて紹介する。

ANNEX C 必須となる記録項目、測定事例
品質予測において収集が必要となる記録項目、測定(メトリクス)事例を一覧で示す。