様々なサービスや商品にマスコットキャラクターがいると、興味を惹かれませんか? コミカルで愛らしい、ときにはインパクトのあるキャラクターがいると、サービスや商品を覚えてもらいやすくなったり、愛用者が増えたりするという話もあります。IT関係では、かなり昔から、サービスにキャラクターをつけることが多く、中には有名なキャラクターも存在しています。そこで今回は、少々ランダム気味ですが、IT関係のマスコットキャラクターを主観的にまとめてみました。
1.みんな目にしたことがある!?(有名キャラクター編)
1-1 Twitter Bird(Twitter)
Twitter(現在「X」)アプリのアイコンに使われていた「青い鳥」には名前があります。
2012年に代替わりしたとき「Twitter Bird(Twitterバード)」という名だと判明しました。初代は「Larry Bird(ラリーバード)」です。
この初代ラリーバードの作者サイモン・オクスリー(Simon Oxley)氏が2015年に自身のTwitter(X)上で、この「青い鳥」の歴史をまとめてくれています。TwitterがXと改名したことで、Twitter Birdも巣立ちの時を迎えたようです。
1-2 Octocat(GitHub)
出典:The Octcat
Octocat(オクトキャット)は、「GitHub」のマスコットキャラクターです。ネコの顔にタコ足......と聞くとホラー的な姿を想像する人がいるようですが、実際は見ての通りで、かわいらしくてとても人気があります。
ちなみにOctocatは種族名で、この個体(!?)の名は「Monalisa(モナリサ)」といいます。しかし呼ぶときはOctocatで良いようです。
作者は上のTwitterの初代キャラLarry Birdをデザインしたサイモン・オクスリー氏です。モンタージュ写真のように操作して自分だけのOctocatが作れる「Build your own octocat」も人気です。
1-3 Tux(Linux)
Tux(タックス)は「Linux」のマスコットキャラクターです。よくTax(税金)とスペルミスされるようですが、正しくは「Tux」です。
Tuxの作者はLarry Ewing氏。当時のページが今も公開されています。
Tuxの名の由来はタキシードを着ているように見えるペンギンということのようです。
「タキシード」、「ペンギン」と言えば、サンリオの「タキシードサム(TUXEDOSAM)」が有名ですが、タキシードサムの名前の由来は、南極のタキシードアイランドというところから来ているそうです。ちなみに、Tuxは1996年生まれで、タキシードサムは1978年生まれです。
Tuxは今やオープンソース界隈の代表的なマスコットとなっており、多く派生プロジェクトでペンギン由来のマスコットが採用されたり、ゲームキャラクターになったりするなどしています。
1-4 BSD Daemon(FreeBSD)
BSD Daemonは、日本では「BSDデーモン君」「デーモン君」と呼ばれる「FreeBSD」のマスコットキャラクター。一見すると、赤い悪魔のキャラクターですが、悪魔(Demon)ではなくて、バックグラウンドタスク処理プロセスのデーモン(Daemon)です。手にしている槍もシステムコールの「Fork(フォーク)」とのこと。
FreeBSDのサイトによると、最初期のBSD DaemonはJohn Lasseter(ジョン・ラセター)氏によって描かれ、最近のものは、ほそかわたつみ氏によって描かれているそうです。BSDデーモン君関連のグッズは「the FreeBSD Mall」で入手できます。
1-5 bugdroid(Android)
bugdroid(バグドロイド)はGoogleのAndroidのマスコットです。
日本では「ドロイド君」と呼ばれることが多いようですが、これは正式名称ではありません。Androidを使っていて目にして印象に残っている方も多いと思います。
また、スマホゲーム等とのコラボレーションでゲームに登場している(例「パズドラ」)ので、目にしている方も多いのではないかと思います。
ブランドガイドラインによると、bugdroidはクリエイティブ・コモンズのもと、自由に複製、変更できます。
※「Android ロボットは、Google が作成および提供している作品から複製または変更したものであり、クリエイティブ・コモンズ表示 3.0 ライセンスに記載された条件に従って使用しています。」
1-6 Moby Dock(Docker)
Moby Dock(モビー・ドック)は「docker」のキャラクターです。コンテナ型仮想環境を示すかのようにクジラが背中にコンテナを乗せています。
この呼び名は、Dockerコミュニティの投票で2013年に決まりました。下の記事をご覧いただくと、他にどんな候補があったかが分かります。
2.日本発は「かわいい」がポイント(日本キャラクター編)
2-1 けんさくとえんじん(Yahoo! JAPAN)
けんさくとえんじんは「Yahoo! JAPAN」がサービス開始20周年の2016年に登場しました。
「検索エンジン」が「けんさく」と「えんじん(猿人)」になったようです。他にも「ハック」や「クエリ」といったIT用語由来と思われるキャラクターがいます。
2-2 フォクすけ(Firefox)
出典:フォクすけの Firefox 情報局 - Firefox って何?
フォクすけ(Foxkeh)はMozilla Japan が「Firefox」を日本で展開するにあたって生み出したキツネのマスコットキャラクターです。
Firefoxだけに、尻尾が炎になっているのがポイントです。作者は Piro 氏 です。
2-3 わぷー(WordPress)
出典:日本公式キャラクター「わぷー」(WordPress.org)
わぷー(Wapuu)は「WordPress」(ja.wordpress.org)の日本公式キャラクターです。
作者はカネウチカズコ氏です。名前は投票で決まりました。そのかわいらしさから、WordPressユーザー以外からの人気も高いです。
3.「このキャラ、ご存じでしたか?」(知る人ぞ知るキャラクター編)
3-1 Gopher(Go)
出典:The Go Programming Language
Gopher(ゴーファー)はGoogleのプログラミング言語「Go」のマスコットキャラクターです。検索すると「Gopher」とは「ほりねずみ」のこととわかります。Goのサイトを見ると、はしごを登ったり、飛行機に乗ったりするかわいい姿が確認できます。
人気があり、様々なバリエーションが描かれており、エンジニアなら一度は目にすると言われるほどです。「Go Gopher」等で検索するとその活躍する姿を見ることができます。
3-2 Blinky(FreeDOS)
出典:FreeDOS | The FreeDOS Project
Blinky(ブリンキー)は「FreeDOS」のマスコットキャラクターです。BlinkyはFreeDOSのロゴマークの「O]部分にしっかり入り込んでいます。
公式紹介ページには「Fish」とあり、ざっくり「魚」ということのようです。ギョロ目に描かれたことから、Blinkyと名付けられたとサイトに書かれています。
3-3 Freddie(MailChimp)
出典:The Beginning of Freddie & Co. | Mailchimp
メール配信ツール「MailChimp」のマスコットキャラクターFreddie(フレディ)も、サービスがアメリカ中心で利用されているため知る人ぞ知る系のキャラクターかもしれません。
3-4 Geeko(openSUSE)
出典:openSUSE
GeekoはLinuxディストリビューションのひとつ「openSUSE」のカメレオンのマスコットです。
メインロゴとしても用いられているので、実は目にしていることが多いと思われるキャラクターです。
「ああ、あれ!」と思われる方も多いのではないでしょうか? 公式サイトの左上で存在感を発揮しています。
3-5 Pingちゃん(TiDB)
出典:TiDB - 分散データベースソリューション - PingCAP株式会社
Ping(ピン)ちゃん:は、MySQL互換「TiDB Cloud」を展開するPingCAP Japanのマスコットキャラクターです。
TiDBの「Ti(タイ)」と日本の魚「鯛」の洒落で、鯛をモチーフにしているそうです。同社がイベント等で披露して、一部で和テイストなキャラとして話題になりました。
まとめ
サービスや製品にキャラクターがいると、つい興味を惹かれる人が多いのではないかと思います。
ノートPCの天板にキャラ等のステッカーを貼る文化もあり、愛用する製品のキャラクターのシールが欲しいと思う人も多いようです。これからもキャラクターに注目し続けたいですね。
最後に「さらに知る人ぞ知る編」として、はじめてご覧になる方もいらっしゃると思いますが、Qbook(テス友)のキャラクター「ドクターQ」を紹介させていただきます。
ドクターQは、テス友リニューアル時に登場したキャラクターです。学習者に寄り添うような、親しみやすいキャラクターを画面に出せないかと思い、バルテス社内で制作しました。できるだけシンプルな形が良いだろうと、当初は株式会社ハル研究所の「ハコボーイ!」のキャラクターを参考にどんなものが良いか検討しまして、最終的に今の形に落ち着きました。いつか紹介ページを作ってあげようと思います。
この機会にぜひ、覚えていただけたら幸いです。