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ソフトウェアテスト管理とは?業務内容や必要スキル、おすすめツールを紹介
ソフトウェアテスト全般

更新日:

2025.12.11
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ソフトウェアテスト管理とは?業務内容や必要スキル、おすすめツールを紹介

執筆: Qbook編集部

ライター

ソフトウェアの品質を確保するためには、テストの計画的な実施と適切な管理が欠かせません。テストの進め方を感覚や経験に頼ってしまうと、問題の発見が遅れたり、想定以上の工数が発生したりするリスクがあります。

そこで重要になるのが「テスト管理」です。しかし、具体的にどのようにテスト管理を進めればよいか分からず、属人的な運用にとどまっているケースも少なくありません。

本稿では、テスト管理の基本から業務内容、必要スキル、課題、効率化に役立つおすすめツールまで紹介します。これからテスト管理に携わる方はもちろん、テスト管理に課題を感じている方も、ぜひ参考にしてください。

もくじ
  1. ソフトウェアテスト管理とは
  2. ソフトウェアテスト管理の主な業務内容
    1. テスト計画の策定
    2. テスト状況の把握・モニタリング
    3. 問題や不具合の把握・対処
    4. テスト結果の分析と報告
  3. ソフトウェアテスト管理者に求められるスキル
    1. 品質保証やテストの基礎知識
    2. マネジメントスキル
    3. コミュニケーションスキル
    4. 各種ツールの活用スキル
  4. ソフトウェアテスト管理を行う際の課題
    1. 主観的な判断で問題を見逃すリスク
    2. テスト進捗と不具合の可視化が手間
    3. テスト状況の共有が難しい
  5. ソフトウェアテスト管理を効率化するおすすめツール
  6. まとめ

1. ソフトウェアテスト管理とは

ソフトウェア開発におけるテスト管理とは、テスト活動を適切かつ効率的に進めるための管理業務全般を指します。テスト計画の策定からテスト中の進捗や問題の把握・対処、不具合の管理まで、テスト活動全体を包括的に管理します。

ソフトウェア開発の終盤に行われるテストは、高品質なソフトウェアのリリースに欠かせない工程です。そのテストを適切に遂行できなければ、テストの遅延がリリース遅延に直結したり、不具合が残ったソフトウェアがリリースされたりしかねません。

こうした事態を防ぐために重要な業務が、テスト管理です。関係者との連携やツールを活用した情報の管理や共有など、さまざまな取り組みを通してテストの遂行を支えます。

2. ソフトウェアテスト管理の主な業務内容

テスト管理の業務内容は多岐にわたりますが、主に次の4つです。

2-1. テスト計画の策定

まずはテスト計画を策定し、どのようにテストを進めるのかを明確にします。テストの対象範囲や完了条件、担当者、作業期間などを定め、具体的なスケジュールを立てます。

テスト計画に沿ってテストを進めていくため、不備があればテストそのものが失敗しかねません。利用可能なリソースやソフトウェアの納期といった制約を考慮し、実現性のあるテスト計画を策定することが大切です。

2-2. テスト状況の把握・モニタリング

テスト計画を策定した後は、テスト状況の把握とモニタリングが欠かせません。各テスト担当者は、計画に沿って設計や実行を進めていきます。テスト管理者には、それらの進行状況をこまめにモニタリングし、計画どおりに進んでいるか把握することが求められます。

ただし、テスト文書や進捗管理ツールなどの進捗率だけでテスト状況を判断するのは危険です。進捗率の更新が滞っていたり、実際の状況と乖離していたりするケースも少なくありません。そのため、現場でのコミュニケーションも交えて、その実態を正しく把握することが大切です。

2-3. 問題や不具合の把握・対処

実際にテストを進めていくと、進行を妨げる遅延や問題に直面することもあります。テスト管理者は、こうした問題の有無を確実に把握し、適切に対処することが不可欠です。

テスト計画と実績の差異から遅延の有無を確認するだけでなく、各テスト担当者へのヒアリングも必要です。問題があれば、テスト管理者として必要な対策を講じます。人員の補充や機器の手配、日程の調整など、ケースバイケースの柔軟な対処が求められます。

テスト進行上の問題だけでなく、ソフトウェア自体の不具合の管理も重要な責務です。テストはリリース可否を判断する重要な工程であり、致命的な不具合はリリース日程にも影響します。そのため、発生した不具合を確実に把握し、適切に対処することが大切です。

進行に影響する不具合は暫定対応を講じ、リリースまでに解決が難しい不具合は顧客と調整するなど、こちらもケースバイケースの対処が不可欠です。

2-4. テスト結果の分析と報告

テスト終了後は、結果を整理して分析し、関係者に分かりやすく報告することも重要な業務です。テストで検出された不具合の件数や内容、何らかの事情で実施できないテストケースなどをまとめることで、テスト対象ソフトウェアの品質を関係者が把握できます。

テスト結果の分析では、機能別や担当者別の不具合傾向、フェーズごとの不具合検出数の推移などを評価します。リリースしても問題ない品質かどうかの評価だけでなく、次回以降のテスト計画や開発プロセスの改善点を明確にする意味でも重要なプロセスです。

3. ソフトウェアテスト管理者に求められるスキル

テスト管理を上手く進めるためには、さまざまなスキルが求められます。テスト管理者に求められる主なスキルは、次の4つです。

3-1. 品質保証やテストの基礎知識

ソフトウェアの品質保証やテストに関する基礎知識は、テスト管理者にとっての土台です。テスト計画や不具合管理、テスト担当者とのコミュニケーションなど、基礎知識はあらゆる場面で欠かせません。たとえば、テスト技法に関する理解がなければ、テスト設計の工数を正確に見積ることが難しくなります。テスト技法や各テスト工程の考え方といった基礎知識は身につけていることが大前提です。

3-2. マネジメントスキル

マネジメントスキルは、テスト管理者の力量を大きく左右する要素です。ヒト・モノ・カネといった限られた資源を適切に管理し、プロジェクトに合わせて最適に活用する能力を指します。具体的には、リソース配分を踏まえたテスト計画の立案や、チーム全体の状況把握、遅延や問題に対する現実的な対応策の検討などが含まれます。プロジェクトを安定して進めるために欠かせないスキルです。

3-3. コミュニケーションスキル

チーム内外とのやり取りを担うテスト管理者には、コミュニケーションスキルも不可欠です。日々の進捗確認や指示出しに加え、関係各所との調整や報告も担うため、円滑な意思疎通が行えなければ務まりません。相手の意図を正確にくみ取りつつ、自分の考えを分かりやすく伝える「双方向の情報伝達」がスムーズに行えることが求められます。

3-4. 各種ツールの活用スキル

各種ツールの活用スキルは、テスト管理者の価値を大きく高めます。テスト管理業務では、テスト管理ツールや不具合管理ツールをはじめ、多様なツールの活用が欠かせません。ツールを最大限に活用できれば、テスト管理の効率と精度を飛躍的に向上できるでしょう。単に操作を覚えるだけでなく、状況に応じて適切に機能を使いこなし、その効果を最大限に引き出せることが理想です。

4. ソフトウェアテスト管理を行う際の課題

実際のテスト管理では、課題に直面する現場も少なくありません。ここでは、テスト管理を行う際の主な3つの課題について解説します。

4-1. 主観的な判断で問題を見逃すリスク

テスト管理では遅延の有無や品質の状況など、さまざまな判断が求められます。こうした判断を個人の感覚や経験に委ねると、問題を見落とすリスクが高まります。

有名な例として「90%シンドローム」が挙げられます。実際には多くの残作業があるにもかかわらず進捗率が「90%」と報告され、そこから進捗が停滞する現象です。報告上の進捗と実際の進捗に乖離が生じると、遅延の発見が遅れてしまいます。

こうした事態を防ぐためには、テストケース消化数や不具合の件数など、定量的な指標の活用による客観的な判断が欠かせません。

4-2. テスト進捗と不具合の可視化が手間

テストの進捗や不具合などの管理が非効率的で、手間やミスが発生しているケースは少なくありません。

たとえば、Excelやスプレッドシートを用いた進捗表では、細かいセル操作やコピー・貼り付け作業が多く発生しがちです。その結果、情報の更新に時間がかかるだけでなく、入力ミスや抜け漏れも起こりやすくなります。

事務的な作業に時間を取られると、チームメンバーへのフォローや進捗確認など、対人業務に時間を割けなくなります。こうした課題を解消するためには、テスト管理ツールを活用して作業を自動化し、情報を一元管理することが効果的です。

4-3. テスト状況の共有が難しい

誰がどのテストを担当しているのか、どこまでテストケースを消化できているのか、といったテスト状況の共有は不可欠です。しかし、チーム内でテスト状況をリアルタイムに共有するのが難しく、スムーズに連携できない現場は少なくありません。

たとえば、進捗表の共有ファイルが重くテスト状況の更新が滞ってしまう、テスト結果や不具合などの情報が分散して状況が把握しづらい、といったケースは多いです。

チーム内でテスト状況が共有されないと、スムーズに連携できず、認識のずれから大きな手戻りにつながるケースもあります。こうした課題を解消するうえでは、リアルタイムに情報共有できるクラウド型のテスト管理ツールを活用する、などの対策が有効です。

5. ソフトウェアテスト管理を効率化するおすすめツール

テスト管理の効率化には、テスト管理ツールの活用が有効です。しかし、ツールの種類は多く、どれを選ぶべきか迷う方も多いのではないでしょうか。そこで、おすすめなのがクラウド型のテスト管理ツール「QualityTracker」です。

QualityTrackerの主な特徴・便利な機能は下記のとおりです。

  • 進捗率の計算にEV(出来高)を採用し、テスト進行状況を正確に可視化
  • テストケースをクラウド上で管理し、資産化・共有が可能
  • テスト計画の作成やテストケースのインポートに対応
  • ダッシュボードでのリアルタイム集計による状況把握
  • 自動アサイン管理で作業負荷を均等化
  • BTS(バグトラッキングシステム)との連携で不具合管理を効率化

料金は1人あたり月額1,430円(税込)~で、30日間の無料トライアルも提供されています。

テストの進捗を正確に把握したい、チームで効率的に運用したい場合には、QualityTrackerをぜひご活用ください。

6. まとめ

ソフトウェア開発におけるテスト管理とは、テスト活動を適切かつ効率的に進めるための管理業務全般を指します。テスト管理は、テストを円滑に進め、ソフトウェアの品質を保つために欠かせません。

テスト計画の策定や進捗の把握、不具合の管理といった業務を通して、ソフトウェアの品質向上を後押しします。テスト管理を効果的に行うためには、客観的なデータに基づいた管理や、ツールの活用による情報の一元化が大切です。

テスト管理を実践する際には、今回の内容をぜひ参考にしてください。

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