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ソフトウェアテストの仕事に役立つ資格4選!試験概要と取得のメリット
資格対策特集
資格対策特集 更新日 2025.04.02
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ソフトウェアテストの仕事に役立つ資格4選!試験概要と取得のメリット

執筆: Qbook編集部

ライター

ソフトウェアテストとは、ソフトウェアが仕様通りに動作するかを確認し、検出されたバグを修正する工程です。品質の高いソフトウェアをリリースするためには、より質の高い確かなテストを行うことが重要であり、確かな見識が求められます。

ソフトウェアテストに関する資格取得は、見識を深めるための手助けになってくれるでしょう。本記事では、ソフトウェアテストの実施に役立つ代表的な資格を4つご紹介します。

もくじ
  1. テストエンジニアにおすすめ!ソフトウェアテストに役立つ資格4
  2. JSTQB認定テスト技術者資格
    1. Foundation Level
    2. Advanced Level<テストマネージャ>
    3. Advanced Level<テストアナリスト>
    4. Foundation Level <スペシャリスト 自動車ソフトウェアテスト担当者>
  3. ソフトウェア品質技術者資格認定(JCSQE)
    1. JCSQE<初級>
    2. JCSQE<中級>
  4. IT検証技術者認定試験(IVEC)
  5. 基本情報技術者試験(FE)
  6. 資格を取得するメリット
    1. 個人や企業のスキルの証明になる
    2. 給与・賞与が上がる可能性がある
    3. 共通言語で意思疎通がしやすくなる
  7. まとめ

1.テストエンジニアにおすすめ!ソフトウェアテストに役立つ資格4

ソフトウェアテスト業務に役立つ資格は主に以下の4つです。

JSTQB認定テスト技術者資格

ソフトウェアテストに関する国際的な資格認定団体である「ISTQB」の加盟組織として認定されているため、国際資格として世界的に通用する資格

ソフトウェア品質技術者資格認定(JCSQE JUSE Certified Software Quality Engineer(ソフトウェア品質技術者資格認定)」の略称であり、ソフトウェアの品質技術を高めると共に、継続的・効果的に品質向上を目指すための認定資格
IT検証技術者認定試験(IVEC IT検証技術者認定試験の略称であり、一般社団法人IT検証産業協会が認定するテストエンジニアの資格
基本情報技術者試験(FE 経済産業省が認定している情報処理技術者試験の中の一つで、最先端のIT技術の知識や技能が一定以上の水準を有していると認める国家資格

次章からそれぞれ詳しく解説していきます。

2.JSTQB認定テスト技術者資格

JSTQB 認定テスト技術者資格は、JSTQB(Japan Software Testing Qualifications Board) が運営している認定資格のことを指します。

JSTQBはソフトウェアテストに関する国際的な資格認定団体である「ISTQB(International Software Testing Qualifications Board)」の加盟組織として認定されているため、国際資格として世界的に通用します。

アメリカやイギリス、ドイツ等、ISTQB連携のテスト技術者資格との相互認証を行うなど、世界でも通用するテスト技術者の育成を掲げ、Foundation Level(以下「FL」)とAdvanced Level(以下「AL」)を用意しています。

2-1 Foundation Level

Foundation Level試験/資格試験」(JSTQB FL、以降「FL試験」と呼称)は、JSTQBの試験の中で、基礎ともいうべきレベルの資格試験です。

基本的なソフトウェアテストに携わる仕事を担当されている方、その他ソフトウェアテストに関心がある全ての方を対象にしています。

試験時間 60分
実施形式 40問(40点満点)の選択問題
合格ライン 正解率:65%(26)以上
受験要件 特になし
過去の合格率 50~70%前後
受験料(税込) 22,000円

JSTQB® 認定テスト技術者資格 Foundation Level 試験対策講座

独学だけではどこが重要かわかりにくいJSTQBのシラバス。本講座では、章ごとの真に重要なポイントを押さえて全面解説します。また、試験問題の傾向解説や模擬試験など、試験合格をきちんと意識。加えて、講義はオンライン環境で視聴回数に制限はありません。分かるまで、試験直前まで、何度でもご確認いただけます。

▼Foundation Levelの受験を検討されている方は、無料で使える学習アプリ「テス友」もぜひご活用ください。

ソフトウェアテスト完全攻略ガイド「テス友」

「ソフトウェアテスト資格完全攻略 テス友」は、Qbookに登録することでご利用いただける、テスト技術者資格認定の勉強用アプリ/ウェブサービスです。

2-2 Advanced Level<テストマネージャ>

テストマネージャ(TM)はソフトウェアのキャリアで上級に到達している人を対象としています。

シラバス内において対象者は、「テスト担当者、テストアナリスト、テストエンジニア、テストコンサルタント、テストマネージャ、ユーザ受け入れテスト担当者、ソフトウェア開発者などを含む。」としています。

K1(記憶)レベルの知識が試験対象ではありますが実務経験が求められます。

試験時間 90分
実施形式 40問(75点満点)の選択問題
合格ライン 正答率:65(49)以上
受験要件

以下のいずれかの条件を満たしていること

  • JSTQB認定テスト技術者資格」FL資格試験に合格している
  • 日本以外のISTQB加盟国の FL資格試験に合格している
  • 3年以上の実務経験
過去の合格率 50~60%前後
受験料(税込) 22,000円

【JSTQB® 公認】Advanced Level テストマネージャ(AL TM) 試験対策講座

JSTQB® テスト技術者資格の上位レベル『Advanced Level』テストマネージャ試験に向けた、試験対策のためのeラーニングです。JSTQB®が公認しています。

2-3 Advanced Level<テストアナリスト>

テストアナリスト試験は、テストに関与する人々、およびソフトウェアテストの知識のさらなる向上に関心を抱いている人々すべてを対象にしています。

テスト分析、テストコンサルティング、およびソフトウェア開発などの活動を行っている人々が含まれるとされています。

試験時間 120分
実施形式 40問(80点満点)の選択問題
合格ライン 正答率:65%(52点) 以上
受験要件

以下のすべての条件を満たしていること

  • JSTQB認定テスト技術者資格」FL資格試験に合格している
  • 日本以外のISTQB加盟国の FL資格試験に合格している
過去の合格率 6~40%前後 (年によって差あり)
受験料(税込) 22,000円

参考:認定テスト技術者資格(JSTQB)

JSTQB® 認定テスト技術者資格 Advanced Level テストアナリスト(AL TA) 試験対策講座

JSTQB® テスト技術者資格の上位レベル『Advanced Level』テストアナリスト試験に向けて、試験対策のためのeラーニングを提供しています。に制限はありません。分かるまで、試験直前まで、何度でもご確認いただけます。

2-4 Foundation Level <スペシャリスト 自動車ソフトウェアテスト担当者>

Foundation Level <スペシャリスト 自動車ソフトウェアテスト担当者>は、自動車ソフトウェア担当者向けのものです。

自動車関連のソフトウェアは、IoT、コネクテッドカー、自動運転技術など、技術革新もあり年々高度化しており、モデルの数と複雑度が増加し、目標が多様化して複雑さが増大しています。

また、イノベーションに対する大きなプレッシャーやコストダウン圧力によって特別な課題が発生していると認識されていました。

そのため、自動車ソフトウェアに特化した資格として登場しました。

試験時間 90分
実施形式 40問(75点満点)の選択問題
合格ライン 正答率:65%(49点)以上
受験要件

以下のいずれかの条件を満たしていること

  • 「JSTQB認定テスト技術者資格」FL資格試験に合格している
  • 日本以外のISTQB加盟国の FL資格試験に合格している
過去の合格率 50~60%前後
受験料(税込) 22,000円

JSTQB® Foundation Level スペシャリスト 自動車ソフトウェアテスト担当者 試験対策講座

バルテスでは、JSTQB® Foundation Level(以下「FL」) スペシャリスト 自動車ソフトウェアテスト担当者試験対策のためのeラーニングを提供しています。

3.ソフトウェア品質技術者資格認定(JCSQE)

JCSQEとは、「JUSE Certified Software Quality Engineer(ソフトウェア品質技術者資格認定)」の略称であり、ソフトウェアの品質技術を高めると共に、継続的・効果的に品質向上を目指すための認定資格です。

ソフトウェア品質技術者資格認定では、「すべてのソフトウェア技術者に品質技術を身につけ、実践していくことにより、ソフトウェア品質の向上を実現すること」を目的としています。

試験は、レベル別に分かれており、現在は初級と中級のみであるものの、上級試験に関しても新設が予定されています。

3-1 JCSQE<初級>

出題形式は選択問題のみの計40問、試験時間は休憩なしの60分となっています。

出題範囲は初級シラバス(Ver.3.0)に準拠しており、シラバス内の知識レベル1〜3で出題されます。

試験時間 60分
実施形式 40問の選択問題
合格ライン 正答率70%程度 (難易度によって前後あり)
受験要件 特になし
過去の合格率 20~40%前後
受験料(税込) 15,400円

▼初級レベルの受験を検討されている方は、無料で使える学習アプリ「テス友」をご活用ください。

ソフトウェアテスト完全攻略ガイド「テス友」

「ソフトウェアテスト資格完全攻略 テス友」は、Qbookに登録することでご利用いただける、テスト技術者資格認定の勉強用アプリ/ウェブサービスです。

3-2 JCSQE<中級>

休憩なし120分の試験時間で、選択問題25問のほかに記述問題17問もあります。

記述式問題は、穴埋め、説明、解説の三種類が出題されます。

出題範囲は、中級シラバス(Ver.3.0)に準拠しており、選択問題に関しては知識レベル2~3、記述式問題に関しては知識レベル3~4から出題されます。

試験時間 120分
実施形式 選択問題25問・記述式問題17問
合格ライン 正答率70%程度 (難易度によって前後あり)
受験要件 特になし
過去の合格率 10~20%前後
受験料(税込) 20,900円

参考:ソフトウェア品質技術者資格認定(JCSQE)

4.IT検証技術者認定試験(IVEC)

IVEC(アイベック)とは、IT検証技術者認定試験の略称であり、一般社団法人IT検証産業協会が認定するテストエンジニアの資格です。

テストの現場における実務を重視しています。2024年の春期試験から試験クラスや受験形式が変更となりました。

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出典:IVIA

試験時間
  • アシスタント:60分
  • テスター、デザイナー、アーキテクト:120分
実施形式
  • アシスタント:インターネットでのPCによる解答(IBT)
  • テスター、デザイナー、アーキテクト:試験会場でのPCによる解答
  • エバンジェリスト:事前調査・小論文
合格ライン 不明
受験要件 特になし
過去の合格率 50~60%前後
受験料(税込)
  • アシスタント:7,700円
  • テスター: 17,600円
  • デザイナー: 19,800円
  • アーキテクト:22,000円
  • エバンジェリスト:27,500円

参考:IT検証技術者認定試験(IVEC)

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ソフトウェアテスト完全攻略ガイド「テス友」

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5.基本情報技術者試験(FE)

基本情報技術者試験は、経済産業省が認定している情報処理技術者試験の中の資格であり、略称は「FE」です。

自己のスキルアップや能力レベルの確認だけではなく、企業等、組織での活用やIT知識・技能の共通の評価指標として活用することを目的としています。

試験制度の発足は1969年と長い歴史を誇り、最先端のIT技術の知識や技能が一定以上の水準を有していると認める国家資格です。

基本的にはCBT方式での試験となるため、一年を通して随時試験を実施しています。また、身体の不自由等によりCBT方式で受験ができない方のために年に2回(4月・10月)に筆記による試験も実施されています。

試験時間 科目A90分、科目B100
実施形式 選択問題 (科目A60問、科目B20)
合格ライン 600点以上
受験要件 特になし
過去の合格率 25~40%前後
受験料(税込) 7,500円

参考:基本情報技術者試験(FE)

6.資格を取得するメリット

テストエンジニアやQAエンジニアとして働く中で資格を取得するメリットについてご紹介します。

6-1 個人や企業のスキルの証明になる

資格を取得することで、ソフトウェアテストの知識やスキルを証明することができます。

個人にとっては自己成長の証になり、企業にとっては社員の育成成果や技術力のアピールにもなります。

また、磨きたい分野のスキルを取ることで適切な業務につくことができたり、転職活動の際の自己PRにも役立つでしょう。

6-2 給与・賞与が上がる可能性がある

資格を取得することで報酬面にも良い影響を与えることがあります。

資格手当を設けている企業も多いため、業務に役立つ資格を取得することで、給与や賞与が上がる可能性があります。

また、マネジメント職や専門職へのステップアップには、資格取得が条件となっているケースもあるので、ご自身のキャリアにあわせて資格取得を検討することをおすすめします。

6-3 共通言語で意思疎通がしやすくなる

資格は、共通の知識体系に基づいているため、同じ資格を持つ者同士での意思疎通がスムーズになります。

ソフトウェアテストの業界や職種においては、似ているけど違う意味の言葉も様々あるため、専門用語や考え方に共通理解があることで、チーム間の連携がとりやすくなるでしょう。

チームで仕事をすることが多い方は、コミュニケーションを円滑にするために、チームで同じ資格取得を目指してもよいかもしれません。

まとめ

今回は下記の4つの資格を紹介しました。

  • 認定テスト技術者資格(JSTQB)
  • ソフトウェア品質技術者資格認定(JCSQE)
  • IT検証技術者認定試験(IVEC)
  • 基本情報技術者試験(FE)

いずれもソフトウェアテスト関連の資格ではありますが、それぞれ特性の異なるものなので、資格取得を目指しているのであれば自身のキャリアや環境等を踏まえ、目的に合った資格の取得が望ましいです。

資格を取得することで自身のスキルを分かりやすくアピールできるだけでなく、資格試験合格を目指した勉強もまた、自身のスキルアップにつながります。

また、QbookではJSTQB資格対策の「eラーニング講座」や、問題集型の無料アプリ「テス友」を提供しています。資格取得に向けた学習コンテンツとしてぜひご活用ください!

eラーニング講座一覧

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ソフトウェアテスト完全攻略ガイド「テス友」

独学だけでは理解しづらいソフトウェアテストの要点をeラーニングで解説。ソフトウェアテストの基本、JSTQB資格対策など、ソフトウェアの品質に関する講座を提供しています。

資格対策特集
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執筆: Qbook編集部

ライター

バルテス株式会社 Qbook編集部。 ソフトウェアテストや品質向上に関する記事を執筆しています。