ソフトウェアテスト技術者資格認定の運営組織であるJSTQBは、2022年10月3日(月)からCBT(コンピュータ・ベースド・テスティング) による試験実施の受付を開始しました。対象となる試験は、Foundation Level 試験(CTFL)と Advanced Level テストマネージャ試験(CTAL-TM)です。
今回、「CBT」の概要と、CBTによるJSTQB試験についてお伝え致します。
- もくじ
1.CBT(コンピュータ・ベースド・テスティング)とは?
CBTとは、端的に言えば受験者が全国に設けられたテストセンターに赴き、コンピュータで受ける試験のことです。従来行われていた筆記試験に変わる新しい試験方式として普及しつつあります。昨今、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、採用試験や資格試験などでCBTを取り入れる事業者が増加しつつあります。
ちなみに、コンピュータを使った試験について「テストセンター型」と「自宅型」に分類できます。CBTという言葉は、受験者がテストセンターに設置されたコンピュータを使って試験する場合に主に利用される言葉で、自宅からWeb試験を行う場合は、WBT(Web Based Testing)やIBT(Internet Based Testing)と分けて使います。
CBTについてはピアソンVUEのサイトに詳しい情報がございますので、そちらもご参照ください。
1-1 従来の試験形式との違い
従来の紙とペンを使った試験との違いは以下の通りです。
従来(PBT) | 新(CBT) | |
---|---|---|
受験形式 | 紙とペンを用いた試験 | コンピュータ上での試験 |
受験時期 | 2月・8月 | 通年で随時申込可能 |
受験場所 | 札幌・東京・名古屋・大阪・福岡・那覇 | 全国のテストセンター |
従来の試験形式では、受験時期や受験場所が限られていましたが、CBT化により通年で全国どこでも受験することが可能になりました。
※ただし、受験後3ヵ月は同試験への申込みができません。
受験枠自体もCBT化によって充足したため、より多くの方が試験を受けることができるようになりました。
1-2 CBT化による3つのメリット
CBT化によるメリットは主に以下の通りです。
近くの会場でいつでも受験できる
CBT試験は、47都道府県にあるテストセンターで受けることができます。また、通年で申し込みが可能なので、好きな時期に近くの会場で受験することが可能です。
受験者個人が受験状況を確認できる
従来のPBT試験では、受験者が受験状況を確認する手段がありませんでした。しかしCBT化に伴い、WEBサイトから受験者個人が受験状況を確認できるようになりました。
合格発表までの期間が短縮する
従来の試験では、試験から合格発表まで約3か月を要していました。CBT試験はコンピュータ上で集計することができるため、約2週間で合格発表をすることが可能となりました。
2.Foundation Level 試験(CTFL)概要
申込開始日 | 2022年10月3日(月)~ |
---|---|
試験実施日 | 予約可能日であればいつでも受験可 |
試験時間 | 60分 |
試験実施地域 | 全国のテストセンター ※テストセンターは「ピアソンVUE」のWebサイトを参照 |
受験資格 | 誰でも受験可 |
試験料 | 22,000円(税込) |
お支払方法 | クレジットカード払いのみ(VISA、Master、JCB、American Express) |
申込方法 |
SQiPのウェブサイトをご参照ください。 |
参照元:https://www.juse.or.jp/sqip/qualification/jstqb/foundation.html
3.Advanced Level テストマネージャ試験(CTAL-TM)概要
申込開始日 | 2022年10月3日(月) |
---|---|
試験実施日 | 予約可能日であればいつでも受験可 |
試験時間 | 180分 |
試験実施地域 | 全国のテストセンター ※テストセンターは「ピアソンVUE」のWebサイトを参照 |
受験資格 |
次の1と2の条件をすべて満たす者とする。
|
試験料 | 22,000円(税込) |
お支払方法 | クレジットカード払いのみ(VISA、Master、JCB、American Express) |
申込方法 |
SQiPのウェブサイトをご参照ください。 |
参照元:https://www.juse.or.jp/sqip/qualification/jstqb/advanced.html
4.JSTQBの試験対策
JSTQB試験の対策となる学習方法を2つご紹介します。
4-1 シラバスを読む
公式サイトにはシラバスが公開されていますので、必要な知識はそれらにまとめられています。しかし、あくまでシラバスは必要な学習項目を表したものであり、具体的な内容をイメージしたり問題を解くためには、業務知識を参考書等で補う必要があります。
シラバスは下記リンク先で公開されています。また、下記のリンク先ではサンプル問題も公開されていますので、学習の参考となるでしょう。
4-2 学習コンテンツを活用する
試験対策としては学習コンテンツを活用することもおすすめします。
QbookではJSTQBの受験に役立つeラーニングと、無料で学習できる資格対策アプリ「テス友」を公開しています。
「ソフトウェアテスト資格完全攻略 テス友」は、JSTQB FL試験に対応した勉強用アプリ/ウェブサービスです。
問題に解説と関連シラバス・用語集を完備しています。無料で利用できますので、ぜひご活用ください。
また、eラーニング講座についてもJSTQB FLとALの両方に対応しています。
JSTQB® 認定テスト技術者資格 Foundation Level 試験対策講座
独学だけではどこが重要かわかりにくいJSTQBのシラバス。本講座では、章ごとの真に重要なポイントを押さえて全面解説します。また、試験問題の傾向解説や模擬試験など、試験合格をきちんと意識。加えて、講義はオンライン環境で視聴回数に制限はありません。分かるまで、試験直前まで、何度でもご確認いただけます。
【JSTQB® 公認】Advanced Level テストマネージャ(AL TM) 試験対策講座
JSTQB® テスト技術者資格の上位レベル『Advanced Level』テストマネージャ試験に向けた、試験対策のためのeラーニングです。JSTQB®が公認しています。テスト専門会社であるバルテスがこれまで培ってきた実績とノウハウを、資格対策講座に詰め込みました。
JSTQB® 認定テスト技術者資格 Advanced Level テストアナリスト(AL TA) 試験対策講座
JSTQB® テスト技術者資格の上位レベル『Advanced Level』テストアナリスト試験に向けて、試験対策のためのeラーニングを提供しています。テスト専門会社であるバルテスがこれまで培ってきた実績とノウハウを、資格対策講座に詰め込みました。
ぜひ、試験勉強にご活用ください。
まとめ
JSTQB試験は2022年10月3日よりCBT化しました。
CBTとは、Computer Based Testing (コンピュータ・ベースト・テスティング)の略で、コンピュータ上で行う試験のことを指します。
以前は2月・8月で試験があったところ、CBT化により随時受験申込ができるようになりました。また、試験は47都道府県にあるテストセンターにて受験が可能なので、受験のハードルが下がったといえるでしょう。
従来の試験形式よりも受験しやすくなっていますので、JSTQBの認定試験が気になっている方は積極的に受験されてみてはいかがでしょうか。
試験対策として、シラバスや学習コンテンツなどを活用してみてください。