JSTQB認定テスト技術者資格「Foundation Level <自動車ソフトウェアテスト担当者>」認定試験とは? 概要と受験メリットを紹介

最終更新日時:2022.03.14 (公開日:2022.03.14)
JSTQB認定テスト技術者資格「Foundation Level <自動車ソフトウェアテスト担当者>」認定試験とは? 概要と受験メリットを紹介

本記事では、この「Foundation Level <自動車ソフトウェアテスト担当者>」について、受験に関する基本情報、メリットと学習方法等を紹介します。

「JSTQB認定テスト技術者資格」に興味をお持ちの方や、自動車関連のソフトウェアテスト業務に携わる方、受験を検討されている方々はぜひ、参考にしてみてください。

もくじ

1. 「Foundation Level <自動車ソフトウェアテスト担当者>」認定試験とは?

JSTQBの「自動車ソフトウェアテスト担当者」を認定する試験

「Foundation Level <自動車ソフトウェアテスト担当者>」認定試験とは、日本ソフトウェアテスト資格認定委員会(Japan Software Test Qualifications Board:JSTQB)が認定するテスト技術者資格のひとつで、その名のとおり自動車関連のソフトウェアのテストに関係するすべての人を対象にしています。

JSTQBにおける第1回の「Foundation Level <自動車ソフトウェアテスト担当者>」認定試験は2021年3月22日に行われました。

第1回 Foundation Level <自動車ソフトウェアテスト担当者>認定試験

  • 試験実施:2021年3月22日(月)
  • 会場:東京、名古屋

「JSTQB認定テスト技術者資格」Foundation Level とは?

JSTQB(Japan Software Testing Qualifications Board)とは、日本におけるソフトウェアテスト技術者資格の運営組織です。ソフトウェアテストに関する国際的な資格認証を行うISTQB(International Software Testing Qualifications Board)の加盟組織ですので、JSTQB の認定資格は日本のみならず海外でも有効な資格となります。

この資格には、「Foundation Level」、「Advanced Level」、「Expert Level」の3つのレベルがあります。さらに、「Agile」、「Core」、「Specialist」の区分分けがあります。

下のISTQBによる資格の関係を示した図を見ると、「Foundation Level <自動車ソフトウェアテスト担当者>」資格を取得するには、図の最下部にある区分Coreの「Foundation Level Certified Tester」が必要だということがわかります。

ISTQB_image.PNG

なお現在、JSTQBが試験を実施しているのは、以下の4資格です(2022年3月現在)。

  • Foundation Level:上図「Foundation Level Certified Tester(区分:Core)」
  • Foundation Level <自動車ソフトウェアテスト担当者>:上図「Automotive Software Tester(区分:Specialist)」
  • Advanced Level テストマネージャ:上図「Advanced Level Test Manager(区分:Core)」
  • Advanced Level テストアナリスト:上図「Advanced Level Test Analyst(区分:Core)」

なぜ、自動車関連のソフトウェアのテストが対象になったのか?

自動車関連のソフトウェアは、IoT、コネクテッドカー、自動運転技術など、技術革新もあり年々高度化しており、モデルの数と複雑度が増加し、目標が多様化して複雑さが増大しています。また、イノベーションに対する大きなプレッシャーやコストダウン圧力によって特別な課題が発生していると認識されていました。

シラバス(学習事項)は公開されている

シラバス(学習事項)は公開されており、改訂が続けられています。シラバスには自動車関連ソフトウェア領域のソフトウェアとシステムをテストするために必要な知識が網羅されています。

受験条件に注意

「Foundation Level <自動車ソフトウェアテスト担当者>」認定試験を受験するには、受験条件があるので注意が必要です。

具体的には以下のいずれかの条件を満たしている人が受験することができます。

  • 「JSTQB認定テスト技術者資格」 Foundation Level 資格試験に合格していること
  • 日本以外のISTQB加盟国の Foundation Level 資格試験に合格していること

受験の申し込みにあたり認定証の確認が行われるため、上記のいずれかの条件を満たしていることが求められます。この資格を保有していない人は先にFoundation Level からチャレンジすることになります。

なお、受験要件についてシラバスには以下のように記載されています。

「自動車ソフトウェアテスト技術者資格制度」の受験希望者は、ISTQB®テスト技術者資格制度Foundation Level(CTFL®)の認定を有しており、自動車開発プロジェクトのテストに関心を持っている必要がある。
受験希望者は以下のことについても満たしていることが求められる。

・ソフトウェア開発またはソフトウェアテストの最低限の背景知識を有する(例えば、システムテストやユーザー受け入れテストなどのテスト担当者、もしくはソフトウェア開発担当などとして6ヶ月程度の経験がある)。
または、
・ISTQB®標準(ISTQB®メンバー委員会)により認定されたコースを受講している。
そして/または
・自動車業界でのE/E開発プロジェクトでテストに関して初歩的な経験がある。
(「ISTQBテスト技術者資格制度 Foundation Level Specialist シラバス 自動車ソフトウェアテスト担当者 日本語版 Version 2018.J02」より引用)

2. 受験するメリットは?

「Foundation Level <自動車ソフトウェアテスト担当者>」として認定される

前述のとおり「JSTQB認定テスト技術者資格」は海外でも通用する資格です。「Foundation Level <自動車ソフトウェアテスト担当者>」資格を取得することで、国際的な資格取得者として認定されることになります。

自動車関連ソフトウェアのテスト担当者として必要な知識が身に付く

資格取得を目指した学びの中で、自動車関連ソフトウェアのテスト担当者として国際的に活躍できる知識が身に付くのは受験者にとって大きなメリットといえます。

3. 合格難易度は?

合格率はどれくらいか

「Foundation Level <自動車ソフトウェアテスト担当者>」は2021年3月22日に第1回試験が実施されました。東京、名古屋の試験会場の定員は50名で、合格者は東京会場が37名、名古屋会場が26名でした。単純に合格率を計算すると、東京が74%、名古屋が52%、全体で63%になります。

しかし、2022年3月時点まで1回しか実施されておらず、難易度は現時点では未知数です。シラバス等をご覧になり、受験する方が自分自身で判断するのが良いと思われます。

4. 学習方法は?

「学ぶべきこと」はシラバスにまとめられている

認定試験に必要な内容はシラバスにまとめられています(下に再掲)。

試験問題はこのシラバスの内容を基に作成されますので、まず、ダウンロードをして内容を読み込むことからスタートするのが良いでしょう。

学習のポイントと試験対策

情報や練習問題を入手

ISTQB、JSTQBの公式ウェブサイトでは受験に対する様々な情報や練習問題が入手できます。サイトで最新情報を入手することで、試験内容を事前にイメージしておくことができます。

自動車ソフトウェアテストに関する最新情報を確認

シラバスを確認した後、関連する問題、課題、情報について調べを進め、知識を深めておく必要があります。

「テス友」などeラーニング講座を活用

第一歩となる、Foundation Levelの取得から開始する方は、「テス友」やeラーニング試験対策講座の活用も、ぜひご検討ください。

「Foundation Level <自動車ソフトウェアテスト担当者>」の試験対策講座の開講も予定していますので、情報が整い次第、Qbookで情報展開いたします。

5.まとめ

今回は「JSTQB認定テスト技術者資格」のひとつ「Foundation Level <自動車ソフトウェアテスト担当者>」資格認定試験を紹介しました。

自動運転技術等が進化するなど、今後さらに高度化、複雑化が進む自動車関連ソフトウェアの品質を保証するために欠かせないのがソフトウェアテストです。本資格の取得を目指すことで多くの学びが得られ、スキルアップにつながることは間違いありません。合格すれば、「Foundation Level <自動車ソフトウェアテスト担当者>」資格が国際的に認定されるメリットもあります。

日本では第1回が実施されたばかりですが、今後、ますます注目を集めていくことでしょう。自動車関連ソフトウェアのテスト技術者としてキャリアアップを目指す方はぜひ挑戦を検討してみてください。

執筆者:神田 富士晴

ライター

株式会社アスキー、株式会社光栄、株式会社ビレッジセンター等で書籍・ムック・雑誌の企画・編集、ソフトウエア制作を経験。その後、企業公式サイト運営やコンテンツ制作に10年ほど関わる。現在はライター・マンガ原作者として記事の企画・取材・執筆に取り組んでいる。