ソフトウェアテストの仕事に役立つ資格4選!自身のキャリアアップにも

最終更新日時:2022.09.13 (公開日:2022.09.13)
ソフトウェアテストの仕事に役立つ資格4選!自身のキャリアアップにも

より質の高い確かなテストを行うためには確かな見識が求められます。

ソフトウェアテストに関する資格取得は、見識を深めるための手助けになってくれるでしょう。

今回は、ソフトウェアテストの実施に役立つ代表的な資格を4つ、ご紹介します。

もくじ
    1. ソフトウェアテストの必要性
    2. 認定テスト技術者資格(JSTQB)
    3. ソフトウェア品質技術者資格認定(JCSQE)
    4. IT検証技術者認定試験(IVEC)
    5. 基本情報技術者試験(FE)
    6. まとめ

ソフトウェアテストの必要性

ソフトウェアの開発は、エンジニアが行います。

仕様を満たすためにどのようなソフトウェアが必要かを考え、機能や構造を設計し、コーディングします。

規模の小さなものから大きなものの差はあれど、何らかのプロセスで開発エンジニアが携わっています。

特に開発規模が大きくなればなるほど、関与するエンジニアの数も大きくなっていきます。

このように、ソフトウェアの開発は人が行うものです。人が作ったものが「すべて完璧」というわけにはいきません。

ソフトウェアの開発工程では、様々なミスや考慮漏れが原因で「バグ」が必ずと言ってよいほど紛れ込んでしまいます。

ソフトウェア開発では、そのソフトウェアが仕様どおりに動作するかを確認し、検出されたバグを修正する工程が必要です。

この確認工程が、「ソフトウェアテスト」です。

より質の高い確かなテストを行うためには確かな見識が求められます。

ソフトウェアテストに関する資格取得は、見識を深めるための手助けになってくれるでしょう。

本記事では、ソフトウェアテストの実施に役立つ代表的な資格を4つ、ご紹介しましょう。

認定テスト技術者資格(JSTQB)

「JSTQB」とは「Japan Software Testing Qualifications Board」の略称であり、日本におけるソフトウェアテスト技術者資格の運営組織です。

JSTQB 認定テスト技術者資格は、JSTQB が運営している認定資格のことを指します。

JSTQB はソフトウェアテストに関する国際的な資格認定団体である「ISTQB」(International Software Testing Qualifications Board)の加盟組織として認定されているため、JSTQB の認定資格は国際資格として世界的に通用します。

アメリカやイギリス、ドイツ等、ISTQB連携のテスト技術者資格との相互認証を行うなど、世界でも通用するテスト技術者の育成を掲げ、Foundation Level(以下「FL」)とAdvanced Level(以下「AL」)を用意しています。

JSTQB Foundation Level(FL)

概要

「Foundation Level試験/資格試験」(JSTQB FL、以降「FL試験」と呼称)は、JSTQBの試験の中で、基礎ともいうべきレベルの資格試験です。

基本的なソフトウェアテストに携わる仕事を担当されている方、その他ソフトウェアテストに関心がある全ての方を対象にしています。

実施形式は、60分の試験時間で、選択肢型の問題が40問出題されます。

受験要件

「FL試験」を受けるにあたって、特別な条件はありません。

難易度

近年の合格率は下記の通りです。

以前は合格率が30%台だった回もありましたが、近年は安定して50%以上を推移しています。

第27回FL試験 62.9%
第28回FL試験 52.0%
第30回FL試験 65.3%
第31回FL試験 69.0%
第32回FL試験 51.7%

合格者の声をまとめると、およそ40~60時間程度の勉強時間で合格範囲に届くといわれています。

しかし、キャリアがまだまだ浅い場合には+20時間、合計で60~80時間程度必要になるようです。

Qbookでは講義型のeラーニングや、問題集型のテス友を公開しています。

合格に向けてご活用ください。

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JSTQB Foundation Level スペシャリスト 自動車ソフトウェアテスト

概要

本資格は、自動車ソフトウェア担当者向けのものです。

自動車関連のソフトウェアは、IoT、コネクテッドカー、自動運転技術など、技術革新もあり年々高度化しており、モデルの数と複雑度が増加し、目標が多様化して複雑さが増大しています。

また、イノベーションに対する大きなプレッシャーやコストダウン圧力によって特別な課題が発生していると認識されていました。

そのため、自動車ソフトウェアに特化した資格として登場しました。

受験要件

「Foundation Level <自動車ソフトウェアテスト担当者>」認定試験を受験するには、以下のいずれかの条件を満たしている必要があります。

  • 「JSTQB認定テスト技術者資格」 Foundation Level 資格試験に合格していること
  • 日本以外のISTQB加盟国の Foundation Level 資格試験に合格していること

難易度

日本国内では2022年3月時点まで1回しか実施されておらず、難易度は現時点では未知数です。

シラバス等をご覧になり、受験する方が自分自身で判断するのが良いと思われます。

また、Qbookにてeラーニングを用意しているのでそちらの活用もおすすめです。

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シラバスはこちら

JSTQB Advanced Level<テストマネージャ>

概要

テストマネージャ(TM)はソフトウェアのキャリアで上級に到達している人を対象としています。

シラバス内において対象者は、「テスト担当者、テストアナリスト、テストエンジニア、テストコンサルタント、テストマネージャ、ユーザ受け入れテスト担当者、ソフトウェア開発者などを含む。」としています。

K1(記憶)レベルの知識が試験対象ではありますが実務経験が求められます。

試験は65問出題され、時間は180分です。

受験要件

「Advanced Level<テストマネージャ>」を受験するには、以下の2つの条件をすべて満たす必要があります。

  • JSTQB認定テスト技術者資格 Foundation Level資格の合格者、またはJSTQB以外のBoardのFoundation Level資格の合格者
  • 申し込み時点で業務経験3年以上(業務経歴申請書の提出が必要です)

難易度

年に1度試験が行われており、合格率6%〜33%は毎回変動しています。

第6回ALTM試験 6.03%
第7回ALTM試験 20.8%
第8回ALTM試験 26.8%
第9回ALTM試験 16.12%
第11回ALTM試験 33.44%

合格者の声を見ると、40~60時間程度勉強している方が多いです。

また、こちらもQbookにてeラーニングが用意されていますので、そちらをチェックしてみるのもよいでしょう。

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JSTQB Advanced Level<テストアナリスト>

概要

ALシラバス概要 テストアナリスト(以下「TA」)の中からK2(理解)、K3(適用)、K4(分析)を範囲に出題されます。

また、受験するためにはFL認定資格取得が必要です。

120分で40問、65%以上の正答率で合格となります。

受験要件

「Advanced Level<テストアナリスト>」を受験するには、以下の2つの条件をすべて満たす必要があります。

  • JSTQB認定テスト技術者資格 Foundation Level資格の合格者、またはJSTQB以外のBoardのFoundation Level資格の合格者
  • 申し込み時点で業務経験3年以上(業務経歴申請書の提出が必要です)

難易度

過去の合格率は下記となっています。

合格率は6%~41%と幅広く、難易度にばらつきがあることが伺えます。    

第1回ALTA試験 12.25%
第2回ALTA試験 6.32%
第3回ALTA試験 22.61%
第4回ALTA試験 25.4%
第5回ALTA試験 20.8%
第6回ALTA試験 13.5%
第7回ALTA試験 41.6%

ALTMよりも上位の資格とあって、合格者の勉強時間を見ると100時間との声もあります。

それだけ勉強しても1回で受からない人も多く、難易度が高いと言えます。

こちらもQbookにてeラーニングが提供されていますので、効率的な勉強の一環として取り入れてみるのもよいでしょう。

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参考:認定テスト技術者資格(JSTQB)

ソフトウェア品質技術者資格認定(JCSQE)

JCSQEとは、「JUSE Certified Software Quality Engineer(ソフトウェア品質技術者資格認定)」の略称であり、ソフトウェアの品質技術を高めると共に、継続的・効果的に品質向上を目指すための認定資格です。

ソフトウェア品質技術者資格認定の目的は、以下のように述べられています。

本制度は、すべてのソフトウェア技術者に品質技術を身につけ、実践していくことにより、ソフトウェア品質の向上を実現することを目的としています。

試験は、レベル別に分かれており、現在は初級と中級のみであるものの、上級試験に関しても新設が予定されています。

JCSQE<初級>

概要

出題形式は選択問題のみの計40問、試験時間は休憩なしの60分となっています。

出題範囲は初級シラバス(Ver.3.0)に準拠しており、シラバス内の知識レベル1〜3で出題されます。

合格ラインは70%程度と、明確には定めていません。

受験要件

「JCSQE<初級>」を受けるにあたって、特別な条件はありません。

難易度

年に2回、6月と11月に開催されており、直近の初級の合格率は下記となっています。

第23回のように25%を切るケースもあれば、40%を超えているケースもあるなど、合格率にはバラツキがあります。

第22回 42.0%
第23回 22.1%
第25回 41.5%
第26回 25.4%
第27回 38.6%

合格者の声を見ると、勉強時間の平均はおよそ50時間程度となっています。

こちらも、問題集型のテス友を公開しているので、実践対策として活用することでより効果的な学習が可能です。

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JCSQE<中級>

概要

休憩なし120分の試験時間で、選択問題25問のほかに記述問題17問もあります。

記述式問題は、穴埋め、説明、解説の三種類が出題されます。

出題範囲は、中級シラバス(Ver.3.0)に準拠しており、選択問題に関しては知識レベル2~3、記述式問題に関しては知識レベル3~4から出題されます。

中級も、初級と同じように合格ラインは70%程度と、明確には定めていません。

受験要件

「JCSQE<中級>」を受けるにあたって、特別な条件はありません。

また、「JCSQE<初級>」に合格していなくても受験可能です。

難易度

年に1回、11月中旬に開催されており、直近の中級の合格率は下記となっています。

第8回 15.4%
第9回 10.0%
第10回 17.0%
第11回 12.0%
第12回 10.8%

勉強時間は、初級の場合の2,3倍の時間を要すると考えておいた方が良いでしょう。

また、公式ホームページでも、過去の出題問題とその解説が公開されているので、繰り返し解くなどの対策がおすすめです。

参考:ソフトウェア品質技術者資格認定(JCSQE)

IT検証技術者認定試験(IVEC)

IVEC(アイベック)とは、IT検証技術者認定試験の略称であり、一般社団法人IT検証産業協会が認定するテストエンジニアの資格です。

テストの現場における実務を重視しています。

2017年までは、知識試験と実技試験の両方がありましたが、2018以降は実務力を問う記述式試験のみになりました。

概要

IVECは、春と秋の年に2度、記述式の試験を180分行っています。

知識よりも現場での実務を重視し、選択ではなく記述式の試験を設けている点が特徴です。

かつては知識試験と実務試験に分類していたのですが、2018年以降は記述式試験のみとなりました。

レベル1から7まで用意されており、それぞれの人物像としては下記にて設定されています。

IT検証技術者レベル1:テスト実行者 IT検証技術者レベル2:テスト実行の取りまとめ IT検証技術者レベル3:テスト実装からテスト詳細設計者 IT検証技術者レベル4:テスト詳細設計者 IT検証技術者レベル5:PMや技術リーダー IT検証技術者レベル6:上級PM、プロジェクト最終責任者 IT検証技術者レベル7:研究者、上級コンサルタント

ちなみに2022年1月の段階で、レベル6、レベル7のテストは行っていません。

受験要件

「IVEC」を受けるためには、以下の条件が必要です。

  • IT検証技術者レベル1:特別な条件なし
  • IT検証技術者レベル2:特別な条件なし
  • IT検証技術者レベル3:IT検証技術者レベル2認定者
  • IT検証技術者レベル4:IT検証技術者レベル2、またはレベル3認定者 IT検証技術者
  • IT検証技術者レベル5:IT検証技術者レベル4認定者 IT検証技術者
  • IT検証技術者レベル6:―
  • IT検証技術者レベル7:―

難易度

合格率は下記となりますが、こちらの結果はランクによって分類されたものではなく、全クラスの試験結果です。

IVEC試験2018春期 62%
IVEC試験2018秋期 48%
IVEC試験2019春期 56%
IVEC試験2019秋期 57%
IVEC試験2020秋期 57%
IVEC試験2021春期 61%
IVEC試験2021秋期 59%

参考:IT検証技術者認定試験(IVEC)

基本情報技術者試験(FE)

基本情報技術者試験は、経済産業省が認定している情報処理技術者試験の中の資格であり、略称は「FE」です。

自己のスキルアップや能力レベルの確認だけではなく、企業等、組織での活用やIT知識・技能の共通の評価指標として活用することを目的としたものです。

試験制度の発足は1969年と長い歴史を誇り、最先端のIT技術の知識や技能が一定以上の水準を有していると認める国家資格です。

概要

試験は80問多岐選択式(四肢択一)の午前試験と、11問の多岐選択式の午後試験の2部制となっており、試験時間はそれぞれ150分です。

午前試験では知識を問われ、午後試験では技能を問われ、その両方に合格することによって資格を取得することができます。

また、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)に認定されたeラーニング講座などを受講していれば、午前試験が1年間免除される「午前免除制度」もあります。

受験要件

「基本情報技術者試験」を受けるにあたって、特別な条件はありません。

難易度

国家試験なので年に1度しか試験が行われていません。

過去の合格率は下記の通りです。

平成30年度 25.6%
令和元年度 25.7%
令和2年度 48.1%
令和3年度 40.7%

かつては25%前後で推移していた合格率ですが、令和2年度以降は40%を超えています。

合格のためにはおよそ200時間程度の勉強時間が必要とされていますが、IT関連知識初心者の場合、さらに時間を必要とします。

参考:基本情報技術者試験(FE)

まとめ

今回は下記の4つの資格を紹介しました。

  • 認定テスト技術者資格(JSTQB)
  • ソフトウェア品質技術者資格認定(JCSQE)
  • IT検証技術者認定試験(IVEC)
  • 基本情報技術者試験(FE)

いずれもソフトウェアテスト関連の資格ではありますが、それぞれ特性の異なるものなので、資格取得を目指しているのであれば自身のキャリアや環境等を踏まえ、目的に合った資格の取得が望ましいです。

資格を取得することで自身のスキルを分かりやすくアピールできるだけでなく、資格試験合格を目指した勉強もまた、自身のスキルアップにつながります。

また、Qbookから講義型のeラーニングや問題集型のテス友を公開している資格もあるので、是非ご活用ください。

執筆者:Qbook編集部

ライター

バルテス株式会社 Qbook編集部。 ソフトウェアテストや品質向上に関する記事を執筆しています。